こんにちは。インフラストラクチャーディビジョンでプレイングマネージャーしています奥村(@arumuko) です。
今回は私が所属しているインフラストラクチャーディビジョンにOKRが存在しない状態から個人OKRの運用に至るまでの変遷を中心に出てきた課題と課題への取り組みについて書いていきます。 様々な課題を抱えながら、「なんとか運用する」までに至った経緯を語ります。
- 組織について
- OKR運営のワーキンググループ
- 先にまとめ
- 変遷
- あらためてまとめ
組織について
私が所属しているインフラストラクチャーディビジョンについて紹介します。
ミッションは 幅広いインフラ技術を組み合わせ、社員と会社を守りながら質の高い業務環境を実現する です。
構成は以下の通りです。
- 全体をみるMGR(4人)
- チーム
- インフラ基盤+クラウド利用の管理に関する部署(4人)
- PC管理、ヘルプデスクやコーポレートエンジニアリングなど社内インフラに関する部署(8人)
- SRE的な活動を推進する部署(4人)
- ディビジョン直轄(ディビジョンで発生するさまざまな課題や業務に対応)(2人)
私は「SRE的な活動を推進する部署」に所属しています。
※組織編成は約2年毎、所属人数は都度変化しています。上記は2022年2月3日の状態です。
OKR運営のワーキンググループ
ディビジョン内にOKRの改善を主導するワーキンググループが存在します。
「OKR運営委員会」という名前で活動しています。
以下活動例です。
- メンバーのOKRの理解度を高めるために啓蒙活動を行う
- 個人OKR導入のためにディビジョン共通のルールを制定する
- 良いOKRかを評価する
私もこのワーキンググループに所属しています。
先にまとめ
現在のOKR
初めは定義通りにはできず全て × でしたが、 2年間で様々な取り組みを行い、定義通りのOKRを実施できる状態になりました。
項目 | 実施の有無 |
---|---|
KRを達成したらObjectiveが達成した事となる | △ |
KRは定量的である | ○ |
OKRは四半期ごと | ○ |
DivOKR、ユニットOKR、個人OKRがある | ○ |
上位組織のOKRと下位組織のOKRが連動している | ○ |
OKRは全てムーンショットである | ○ |
OKR自信度状況がある | ○ |
健康・健全性のチェックを実施している | ○ |
Winセッションは実施している | ○ |
優先事項の確認(P1、P2) | ○ |
課題と課題への対処
- OKRの認識がバラバラ
- 読書会の実施(方向性が揃えば良い)
- 定義の文書化
- OKRにオリジナル部分がある
- 共通認識醸成用の資料を作成、共有し、それを正としてOKR策定を行う
- 共通認識醸成用資料のインプットは明示する。
- 共通認識醸成用の資料を作成、共有し、それを正としてOKR策定を行う
- 運用が主体なので維持的な目標ができてしまう
- 維持的な目標の健全性指標化
- OKRを通してコンフォートゾーンを抜け出すことの啓蒙
重要だと思う点
OKRを実施する上で一番重要なのは、定義通りのOKRを実施する ことだと思います。
自分たちの組織にフィットするようにカスタマイズするよりかは、OKRにフィットするように考え方や体制を変更するのも重要だと思います。
変遷
2019年10月頃から2022年1月の変遷について書きます。
OKR導入初期
期間:2019年10月~2019年12月
OKR
- O: 質の高い業務環境の実現に向けた選択と集中
- KR: クラウド移行(準備含め)を実行する
- KR: 解決する重要課題を設定
- KR: 実施する業務効率化案件を設定
- KR: KR2ないしはKR3のPJをスタートさせる
説明
記念すべき初導入です。
この時はまだOKR運営委員会が発足しておらず、マネージャーがOKRを決めて各チームに下ろすスタイルでした。
OKRを導入する前までは行動目標を立てるのが普通で、ディビジョンで実施したいことを目標にしていました。
その名残でKR(っぽいものが)行動になっています。
OKR公開時は「俺の知ってるOKRじゃない」感が溢れていました。
初めて何かを始める時はこんなものかもしれません。
得たもの
- OKRをちゃんと運営しようというモチベーション
主要な課題
- OKRの理解が低い
- Key Resultが結果になっていない
- 行動になっている
- Key Resultが定量的でない
- 運用の仕組みまで決まって無かった
- ボトムアップの視点が無い
アクション
- OKR運営委員会の開始
OKRちゃんと取り組んでみよう期
期間:2020年5月~2020年9月
OKR
- O: ITと創意工夫ですげー環境を実現する
- KR: 40台のサーバーをインフラ主導でクラウド環境に移転する
- KR: 50ポイント分のリモートワーク関連案件が達成される
- KR: 100ポイント分の最適化案件が達成される
説明
2020年1月~2020年4月はOKRの準備期間にしました。この間にOKRをよりよくするアクションを実施しました。
OKR運営委員会が発足し、読書会などを通して、OKRに詳しい人がディビジョンに生まれました。
OKR運営委員会主導で前回のOKRの課題を解決したOKRを策定しました。
このOKRを元に各チームでもOKRを設定するようになりました。
チームのOKRは以下のようなものを設定していました。
例:
- O: クラウド移行とオンプレ環境最適化により、すげーと言われるインフラを構築する
- KR: 23台のサーバーをクラウド環境に移転する
- KR: 19ポイント分の最適化案件が達成される
また、週1でチェックインミーティングとウィンセッションも各チームで実施するようになりました。
チェックインミーティング、ウィンセッションの議事録テンプレートを作成し、各チームで使用するようになりました。
チェックインミーティング、ウィンセッションテンプレート
テンプレートには以下の項目があります。
- ウィンセッション
- チェックインミーティングで挙げた優先事項が完了したか確認
- 完了してたら拍手!
- チェックインミーティングで挙げた優先事項が完了したか確認
- チェックインミーティング
- 今週の優先事項
- 完了させたい事項を書く。
- 努力すれば終わる内容を書く
- 今後4週間の阻害要因
- OKRの活動を阻害するタスクなどを挙げる
- 定期メンテナンスや法定停電などを挙げていた
- OKRの活動を阻害するタスクなどを挙げる
- OKR自信度
- 各メンバーの自信度を1~10で確認し共有する
- 健全性指標確認
- OKRを達成するための活動する一方で守りたいものの状態を把握する
- 可用性などを確認していた
- OKRを達成するための活動する一方で守りたいものの状態を把握する
- 今週の優先事項
得たもの
- OKR運営委員会
- チェックインミーティング、ウィンセッションの文化
- それっぽいOKR
主要な課題
色々な新しい取り組みや、Objectiveに影響を与える定量的なKey Resultを決められたものの、課題はありました。 振り返りで挙がった主な課題は大きく分けて以下の2つでした。
- Objectiveから考えてない。考える順番が逆。
- OKRを決める以前に案件(やること)が決まっていてそれをKey Resultにし、Key Resultを包括できるObjectiveを考えている。
- 案件に関わらない人がOKRに関わらない
- 組織の中にOKRに関係がある人、関係がない人が存在する状態になった。
- 定量化したいがために、オリジナルポイントが生まれてる。
- xxの案件がnポイント と自由に決めていた。
アクション
- ポイント制をやめる
- 全員が関われるOKRを検討する
間接的な事を目標にしてみる期
期間:2020年10月~2020年12月
OKR
- O: ITと創意工夫ですげー環境を実現する
- KR: 検証がxx件行われる
- KR: レビューがxx件行われる
説明
Objectiveは前回と同じなのに、Key Resultが全然違いますね。
「Objectiveから考えてない。考える順番が逆」を解決しない状態で、「ポイント制をやめる」「全員が関われるOKRを検討する」を解決しようとした結果こうなりました。
全員が関われるOKRにしようとした場合、業務と直接関係が無い間接的な事をするOKRにする必要があると判断しました。
そう判断した要因は以下の通りです。
- インフラストラクチャーディビジョンの業務領域が広く、「ITと創意工夫ですげー環境を実現する」のような抽象的なObjectiveになってしまう
- 今までKRの元になっていた案件にアサインされている人以外は運用業務が主要業務であり、新たな取り組みに時間を割けない。
「間接的な事をするOKR」として、「技術力向上のための文化形成」がテーマとして上がりました。 KRの「検証を行う」「レビューを行う」はそのためのアクションです。
Objectiveは「技術力向上はITと創意工夫ですげー環境を実現するためにやってるから」という理屈で据え置きとなりました。
Objectiveは形骸化してしまっています。
また、チームのOKRを考えるプロセスも消滅しました。
ディビジョンのKRの数値をチーム毎に調整してOKRとするようになりました。
チームのOKRの例: - O:なし - KR:検証18件 - KR:レビュー30件
得たもの
- OKRをオリジナルでカスタマイズするとよくわからなくなるという知見
- 間接的なOKRにするとKRの数値は上がりやすくなるが、成果に紐付かないという知見
- 日々のトラッキング化
主要な課題
- OKRを達成してもディビジョンの成果にならない
- 対外的な価値にならない
- OKRの形の崩壊
アクション
- OKRの向き直り
OKRやめてみる期
期間:2021年1月~2021年3月
OKR
なし
説明
OKRの形が崩壊したこともあり、一度OKRを見直すことにしました。 OKRを見直した結果、「Objectiveを決めるインプットとなる、業務の指標を計測できていない」というところに落ち着きました。
KPIの設定とKPIの計測をすることになりました。 KPIによって、現状を把握できるようになり、到達するべき目標地点がわかりやすくなると考えたからです。
OKRの設定やOKRの運営をしない代わりに、KPIについて議論し、数値の計測、収集を繰り返していました。
得たもの
- 指標の必要性
主要な課題
- OKRを実施していない
アクション
- OKRの策定と運用
KPIの計測を目標にしてみた期
期間:2021年4月~2021年6月
OKR
- O: 組織運営を数字で語れるようになる
- KR: KPIを15件策定する
- KR: KPIの可視化の仕組みがある
説明
KPIの議論、収集を行っていたものの、組織運営に活かす数字は出揃っていない状態でした。
数字で語れるようになった方が良いという課題感がありました。
また、この時期は期の変わり目という事もあり、
- ディビジョン年間目標
- 価値の柱
という新しい概念が生まれました。
内容は以下の通りです。
- ディビジョン年間目標
- クラウド上のインフラ費用の費用対効果を10%/年向上させる
- オンプレコストを2020年比で2022年3月時点で単月30%削減
- 全社規模のイノベーションを3個実現する
- 価値の柱
- 従業員の生産性の向上
- 費用対効果の最大化
「ディビジョン年間目標とOKRは必ずしも連動する必要は無いが、両方とも重要」という混乱が発生するような状態になっていました。
混乱をできる限りになくすために、MGR、チームリーダー、OKR運営委員会で検討した結果、 「ディビジョン年間目標達成のために、マイルストーンとしてOKRを策定しよう」となりました。
抽象度は高いですが、その時に想定したマイルストーンは以下でした。
- 1Q.ディビジョンの成果の数値化
- 2Q.数値化された価値提供
- 3Q.2Qの結果を元に考える。振り返りの実施。ギャップの確認など
- 4Q.3Qの結果を元に考える
「組織運営に活かす数字が出揃っていない」という課題と「ディビジョンの成果の数値化」を一致させ、「組織運営を数字で語れるようになる」というObjectiveにしました。
KPI検討・収集をすでに実施していたという背景もありますが、一応、達成したい直近の課題を解決するような目標になりました。
得たもの
- OKR復活
- Objective -> Key Resultが成立しているOKR
主要な課題
- 成果を出すためのOKRになっていない
- 間接的なOKRになっている
- 年間目標があるのでOKRがマイルストーンっぽくなってしまう
アクション
- 成果を出すためのOKRを検討する
- 年間目標との連動を再検討する
できる限り定義どおりにする&個人OKR導入期
期間:2021年7月~2021年12月
OKR
- オンプレ領域
- O: 機材のインシデント発生時に対応できる環境にする
- KR: 重要な機材の保守切れ 0
- KR: 耐用年数を超えた機材 0
- O: 機材のインシデント発生時に対応できる環境にする
- クラウド領域
- O: ガードレールを用意し、使いやすく安心な環境を整備する
- KR: 把握するべきものを定めて、100%把握する
- KR: 把握したものを最適化する(後で具体化する)
- O: ガードレールを用意し、使いやすく安心な環境を整備する
- ヘルプデスク領域
- O: 対応トラブルや漏れをなくし、ユーザー対応の品質を高める
- KR: 全スタッフ(100%)が標準的なユーザーサポート業務を遂行できるようになる
- KR: 属人化されている業務をリスト化し、リスト内の人依存のサービス品質を100%解消する
- KR: ヘルプデスクツールの検証・導入を行い、100%ツールによる運用が実施されている
- O: 対応トラブルや漏れをなくし、ユーザー対応の品質を高める
- コーポレートエンジニアリング領域
- O: 多様なワークスタイルに対応できる環境にするため、ID管理環境を構築する
- KR: SSO基盤をリリースする
- KR: 認証基盤をSlackと連携させる
- O: 多様なワークスタイルに対応できる環境にするため、ID管理環境を構築する
説明
この時期に実施した施策を紹介していきます。
年間目標との連動について再検討
再度、議論を行った結果、
「マイルストーンじゃなくても、OKRをちゃんと運用すれば、年間目標は達成されるだろうという」結論に至りました。
実質、別で考えてOKな状態になりました。
OKRの認識を揃えるための施策
前回のOKRでは以下のような課題が残りました。
- 成果を出すためのOKRになっていない
- 間接的なOKRになっている
より大きい成果をだすためにOKR、目標管理を行っているのに、「成果を出すためのOKRになっていない」はまずいです。
OKRが終わる毎に振り返りをし、Problemを改善するTryを実施し続けた結果、重要な要素が欠けているOKRっぽいものが生まれていました。
オリジナリティ溢れるOKRを策定、運用することにより、OKRの認識がずれていってました。これだと一向に良い感じのOKRが策定できません。
そこで、改めてOKRの認識を揃えるための施策を実施しました。
前回(2020年4月月頃)には読書会を実施し、OKR運営委員会の認識を揃えました。
今回はディビジョン全体が共通認識を持てるように、 インフラディビジョンでのOKRの解釈と扱いを示した資料(共通認識醸成用資料) を作成しました。
その作成した資料を正しい情報とし、OKR策定の時の議論に用いるようにしました。
また、この資料をディビジョン全体に共有し、理解度チェックも実施しました。
この資料は re:work をインプットにし、要約した資料になります。
re:workの資料はコンパクトにまとまっているので、共通認識醸成用資料におかしなところがあってもすぐに元情報を確認できます。
資料の一部を掲載します。
領域分けの実施
領域という概念が生まれました。
一般的なOKRを再認識した結果、Objectiveの重要性に気づきました。
また、定義通りのOKRにするために、KRはObjectiveの達成度を測るための主要な結果にする必要があります。
ですが、インフラディビジョンは守備範囲が広く、ディビジョン全体のObjectiveを決めようとすると、目標の抽象度が上がり、達成したいことが不明瞭になります。
全体ではなく、業務範囲(領域)でOKRを決めると、その課題が解決するという結論に至りました。
OKRは領域毎に策定し、ディビジョンのOKRは作成しないという方法を取りました。
アンケートの実施
紆余曲折しまくっているディビジョンのOKRに対するメンバーの感情や意見を吸い上げるためにアンケートを実施しました。 質問と回答の一部を掲載します。
OKRには前向きに取り組んでいるが、ワクワクはしていないことが分かります。
個人OKRの導入
OKRの共通認識資料作成を通して、OKRの重要な要素として 組織の目標と個人の目標の連動 があるのを再認識しました。 ようやくここで初めて、個人OKRの作成に着手します。
個人レベルになると、効果的なOKRを策定できない可能性があるので策定についてのルールも決めました。 大部分は共通認識醸成用資料を個人の視点に変換したものです。
個人OKR策定のルールを記載します。
- 各自で検討する
- ストレッチ目標にする
- 所属組織のOKRと連動するOKRにする
- 会社のため、ディビジョン・チームのため、自分自身のためになっているかを確認しながら検討する
- 上長は期待している事を明示する
- ストレッチ度合いやKRの内容は、メンバーの意見8割、上長の意見2割で決める
ルール作成により、期待しているものと大きくブレずに個人OKRを策定できるようになりました。
OKR期間の見直し
これまでは、ディビジョンのOKRもチームのOKRも3ヶ月毎に変更していましたが、今回からディビジョンのOKRは6ヶ月毎に変更するようになりました。
ディビジョンのOKR変更はオーバーヘッドが大きく、3ヶ月に1回変更していると、目標のための活動期間が実質2ヶ月~2.5ヶ月になってしまっていました。 より多くの時間を成果を出す時間に使うために、6ヶ月に変更しました。
ディビジョンの目標は6ヶ月、チームの目標は3ヶ月に一度変更されるようになりました。
得たもの
- それっぽいOKR
- ディビジョンのOKRは6ヶ月。チームのOKRは3ヶ月が良い
- 領域分けにより目標の具体性が上がった
- メンバーのモチベーションのデータ
- 個人OKRと策定のルール
主要な課題
- 複数の領域にまたがるチームが存在し、そのチームは注力するポイントが絞れない
- KRと行動が紐付いており、アクションの自由度が低い
- 健全性指標的なOKRが存在する
- オンプレ領域のOKRは維持する事が目標になっている。
アクション
- 領域の見直し
- OKRの抽象化
- 維持する事が目的の目標の健全性指標化
抽象化+価値計算期
期間:2022年1月~2022年3月
OKR
- 商用領域
- O: オンプレ以外の提供サービスを確立する
- KR: SRE/クラウドセキュリティ/CCoEで、半期で2000万分の価値を出す
- KR: 運用業務比率を7%削減
- 健全性指標
- オンプレの保守切れ機材 0
- O: オンプレ以外の提供サービスを確立する
- 社内領域
- O: 全社向けに提供しているサービスを革新する
- KR: 6月時点で利益を+125万/月
- KR: 運用業務比率を7%削減
- O: 全社向けに提供しているサービスを革新する
説明
この時期に実施した施策を紹介していきます。
領域の見直しを実施
複数の領域にまたがるチームが存在する課題を解決するために、領域の抽象度を上げました。
コーポレート、サポートデスクが社内領域に、オンプレ、クラウドが商用領域になりました。
そもそも、業務範囲(コーポレート、サポートデスク)と動作環境(オンプレ、クラウド)を並列に分けていたのにも違和感があったのでその解消にもなりました。
この領域分けにより、価値貢献のターゲットが絞りやすくなりました。
KRの抽象化
KRが「xx円分の価値を出す」という形になりました。 課題を解決することでどれぐらいの価値があるかを都度計算して集計するようになりました。
これにより、KRが行動に縛られなくなりました。チーム毎に自由にアクションを決めて、価値を計算して実施することができます。 方向性はObjectiveで示せているので、想定しているものから大きくずれたアクションは発生しないようになっています。
維持する目標の健全性指標化
運用がメインの組織であるため、維持的な目標になりがちです。
利用者が問題なく使える事に価値があるためです。この考えは正しいと思います。
運用がメインだとしてもどこかしら、成果を伸ばせるところがあるはずです。
例えば運用に掛けているコストの削減など、パフォーマンスの向上など。
そういうポイントを探すのもOKRの活動の一部であるという考えに至り、維持的な目標は健全性指標にしました。
得たもの
- 抽象的なKRにするとアクションを自由に決めやすい。
- Unitが動きやすい
- シンプルさ
主要な課題
- 定量化のための計算が生まれてる。
- 「OKRちゃんと取り組んでみよう期」にも同じような課題があった。
- 数字の根拠や計算は今回の方がしっかりしている。
- 「OKRちゃんと取り組んでみよう期」にも同じような課題があった。
アクション
- 振り返り後確定
あらためてまとめ
様々な形を経て得たTipsをまとめます。
- OKRの認識がバラバラ
- 読書会の実施(方向性が揃えば良い)
- 定義の文書化
- OKRにオリジナル部分がある
- 共通認識醸成用の資料を作成、共有し、それを正としてOKR策定を行う
- 共通認識醸成用資料のインプットは明示する。
- 共通認識醸成用の資料を作成、共有し、それを正としてOKR策定を行う
- 運用が主体なので維持的な目標ができてしまう
- 維持的な目標の健全性指標化
- OKRを通してコンフォートゾーンを抜け出すことの啓蒙
OKRを実施する上で一番重要なのは、定義通りのOKRを実施する ことだと思います。
ふりかえってみると、自分たちの組織ではそもそも定量的に測れる指標が無いこと、領域が広すぎることが定義通りのOKRができない要因だったのかなと思います。
自分たちの組織にフィットするようにカスタマイズするよりかは、OKRにフィットするように考え方や体制を検討するのも重要だと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。