チームでペルソナに向き合うための3つのポイント

こんにちは!
デザイナーのさくらいです!

春も近づき、梅の花のいい香りに癒されますね。
学生の方は就職だったり、業務でもチーム編成が変わったり変化の時期でもありますね。

今回は新しいチームの発足にもピッタリな「チームでペルソナに向き合うための3つのポイント」についてお話したいと思います!

私はAppDriverというサービスにてデザイナー2名でUXデザインを行なっており、今回のペルソナ作成に関してメインで動かれたのはくろださんという先輩デザイナーなのですが、私も一緒に取り組んでいたので取り組みをご紹介できればと思います!

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こんな人におすすめ

  • UXデザイナー、UXリサーチャーなどUXに関連する取り組みを行う人
  • PdMなどのサービス戦略を考える人
  • 上記の人たちと一緒に仕事をする人など

この記事を読むことで分かること

  • チームでペルソナに向き合うためのポイントが学べる
  • プロダクトを成長させるためのペルソナの作り方の一例を学べる
  • チームとして具体的な施策を考えるために、ペルソナをどう活かすか学べる

ペルソナとは?

ペルソナとは「特定の商品やサービスのターゲットユーザーを具体的な人物としてまとめたもの」です。

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こちらは一人のユーザーの望みを叶えることで、その背後にいる多くのユーザーの望みも叶えられるという経験則に基づいています。

作成するメリットとして、

  1. ユーザー理解が深まる
  2. ユーザーニーズを把握できる
  3. チーム間で共通認識を作れる

こちらの3つが大きく挙げられます。

どうしてペルソナが必要になったのか

現在は「生活者体験の向上」を目指してサービス改善に取り組んでいます。

そこで 「生活者体験の向上」を目指すには「生活者のユーザニーズ」 がわからないと改善ができません。

通常のペルソナ作成方法ですと、 リサーチデータを元に作るのが基本 です。
ですが、実際にユーザーリサーチの一つとしてアンケートを行なったりしましたが、闇雲に行なってもどのようなニーズがあるのか、誰がメインターゲットなのかはっきりと掴みにくいものです。

そこで今回はあくまで 「チームの共通認識を得るために架空ユーザ像(プロトペルソナ)をつくる」 ことに目標を置きました。
架空でも一度ペルソナを作ることで、そこをとっかかりにユーザーリサーチを進められますし、共通像があることでチーム全体でよりユーザーを意識して会話できるようになるのでおすすめです!

ペルソナ作りの3つのポイント

  1. プロジェクトメンバー全員でペルソナを作る
  2. 短期決戦の秘訣は意思決定を如何にスムーズに行うか
  3. 構造化と図解を駆使するべし!

プロジェクトメンバー全員でペルソナを作る

「チームの共通認識を得るためにプロトペルソナをつくる」 ので、できる限りチームメンバー全員で制作をしていきます。

今回巻き込んだ職種(ロール)として PdM、営業チーム、開発チーム、デザイナーの計7名でペルソナ作成に取り組みました。

  • 営業チームから3名(マネージャー 2名、現場メンバー 1名)
  • 開発チームから4名(PdM 1名、マネージャー 1名、デザイナー 2名)

でこで注意すべきは「スケジュールの確保」です!
人数も多く、しかもマネージャーも多数参加しているため会議の設定が難しく、早めに確保できる部分を埋めることが大切です。

ペルソナ作成までの進行計画も最初に立てるのですが、このスケジュールを確保できた時間に合わせて、ペルソナのワークを調整していきます。
例えば今回の進行計画では、

  1. 下準備(ペルソナ説明)
  2. 目的/活用の流れを定義
  3. 発散
  4. 収束
  5. ペルソナパターンの確定
  6. ペルソナの共通認識化(全体感の把握)
  7. ターゲットペルソナの決定(プロトペルソナ確定)

以上の7つの工程があったのですが、チーム全員での会議時間が7hしか取れませんでした・・・!
ですので、収束の部分など作業の部分はデザイナーのみで行なったりして「対話が必要なワーク」のみ全員参加の会議で設定しました。

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会議を進める上で意識した点として、進め方の改善をするために初回の説明会議の後にKPTを行い、それぞれ感じた問題点などを出してもらいました。早めに問題点に気づくことで以降の会議に活かすことができます。
そして今回はさまざまなロールが参加しているので、各自が「自分ごと化」しやすいように「生活者の設計をすることで自分の業務にどう影響するのか」イメージできるように、作って終わりではなく営業の提案にも活かせるようにペルソナ作成後のスケジュールも初回に説明を行いました。

またデザインの専門知識がなくてもアウトプットがイメージしやすいように工夫して取り組みました。
実際の工夫については3つめの「構造化と図解を駆使するべし!」で紹介します。

短期決戦の秘訣は意思決定を如何にスムーズに行うか

「チームの共通認識を得るためにプロトペルソナをつくる」 ために様々なロールを含む7名で取り組んだ今回のプロジェクトですが、3週間弱のリードタイムでペルソナ決定をすることができました。
マネージャーなども多い中、なかなか短期間で行えたのではないかと思います。

この短期決戦の秘訣は、意思決定を如何にスムーズに行うかです!

ポイントは

  • 会議の前にできる下準備は全て行う
  • 資料は事前に共有しておく
  • 目的とゴールは最初に言う

会議の前にできる下準備は全て行う とは、事前(2~3日前)ワークの資料やアジェンダの準備を行い、さらに会議の内容のシミュレーションも行うことです。シミュレーションを行うことで事前に質問がきそうな箇所の対策を立てたり、資料を伝わりやすくブラッシュアップすることができます。

二つ目の 資料は事前に共有しておく は事前に資料に目を通してもらうことで、参加者の理解が深まり、会議の進行がスムーズになります。

目的とゴールは最初に言う こちらは会議が日にちを跨いで何度も行う場合に有効で、皆さん他の業務も行っているので毎回会議の冒頭で目的とゴールを確認することで頭を切り替えることができます。また、 前後関係のスケジュールも確認し、次回ここまで行くので今日はここまで決めるなども会議冒頭に伝えておくと良いです。

これらの技を駆使して、会議内で確実に意見をまとめられるように意識することでリードタイムを削減できるのではないかと思います。

構造化と図解を駆使するべし!

実際の会議での説明として重要になってくるのが 構造化と図解 です!

こちらは主にデザイナーで作業を行ったのですが、構造化と図解のメリットとして「デザインの専門知識がなくてもアウトプットがイメージしやすく」なります!

実際にチームで発散したユーザー像の構造化がこちらです。
※画像は成果物のイメージです。

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なかなかにすごい情報量ですよね。
ありがたいことに発散でたくさんユーザータイプが出てきたので、まとめ甲斐がありました!

まとめる時のポイントとして「何を伝えたいか、コンセプトを考える」ことが大切です。

今回はすでにデザイナーの中に「サービス需要に影響しそうな指標」のアタリがついていたので(仮説ではありますが)その指標を元にヘビーユーザーやライトユーザーのマトリクス図を作成しました。
ここで注意しなければいけないことは、このアタリとしている指標が「個人の見解」なので、万が一見当が外れてしまっていた場合などは誤った方向に誘導してしまうということです。
そういった事態を避けるための工夫として、ユーザー像をチーム全体で発散するときに一緒に分類できそうな指標(切り口)のアイデア出しも行いました。その内容を参考にデザイナー2人でそれぞれの指標を共有しながらまとめていったので、満遍なくチームの見解も反映できたのではないかなと思います。そうした工夫をしながら、構造化を行いました。

その他、デザイナー以外が見てもわかりやすいような図解として

  • ユーザー像のイメージアイコン
  • ユーザーを一言で表したキャッチコピー
  • 活動量やモチベーション、能力などのカテゴライズ
  • ヘビーユーザーなどのエリア表示

などを行いました。こうすることで細かい文字を読まなくても、どんなユーザーにとってサービス需要があるのかが見えてきます。

今後の活かし方

上記の3つのポイント

  1. プロジェクトメンバー全員でペルソナを作る
  2. 短期決戦の秘訣は意思決定を如何にスムーズに行うか
  3. 構造化と図解を駆使するべし!

こちらを意識して取り組むことで、無事 「チームの共通認識を得るためにプロトペルソナをつくる」 ことができました!

そして作って終わりではなく、サービス改善や営業提案に活かせるように今回決定したメインペルソナのサービス体験の設計を行なっていければと思っています。

現在は決定したプロトペルソナに対して、近しいユーザーにインタビューを行なって「抱いている価値観」「問題に感じていること」「価値を感じること」などを深掘りしております。
想像とはいえチームで多角的に決めたペルソナなので、ここを軸に「誰に」「どのようにして」「何を」リサーチしていけば良いのかが明確になり、リサーチの解像度があがり、さらに具体的なペルソナにアップデートしていくことができそうです。

ぜひ、続報をお待ちいただければと思います^^