こんばんは。
主戦場を組織マネジメントからプロダクトマネジメントに変えたりょーまです。
今回はプロダクトマネジメントに対して組織がどう向き合うべきか、今考えていることや戦略を書いてみようと思います。
まだ何も実績が出ていないので、完全なる自己満ブログになりますがお付き合いください。
はじめに
私自身スクラムマスターをやっていたので、プロダクト開発には関わっていました。
役割上PM(PO)から相談相手になることもたびたびあり、プロダクトマネジメントの難しさやその課題感は長らく感じていました。
組織戦略の方針に伴いPMを増やすことになり、私もその一員となりました。
もとよりこの役割には関心があり、従事した際には実現したいことがありました。
それがプロダクトマネジメントの民主化です。
(民主化の定義は後述しますが、一旦は「ものごとをチームで取り組む」くらいに捉えてください)
プロダクトマネジメントとは
顧客にとって価値あるモノや体験を提供し、また同時にビジネスとしても成立させるためのマネジメントのことです。
調査、分析、企画、設計、開発、運用とあらゆる工程及びそれら全体の生産性が最大化するように考え行動することが求められます。
その責任者としてプロダクトマネージャーが存在します。
なぜ民主化したいのか
理由は至ってシンプルで、プロダクトマネージャがやることの膨大さに対して、やる人の数が釣り合っていないからです。
このような状態はプロダクトマネジメントに限らず非生産的だと思っています。
勿論、最終責任者としてリーダーシップを張れるプロダクトマネージャーの存在は重要です。
ただ、マネジメントそのものはもう少しチームに分散できるのではないでしょうか。
選択肢が圧倒的に増える
民主化を進めることで、プロダクトに対して本質的に考えられる人が増えます。
人が増えることで課題発見、アイディエーション、リスクや障害に対する意見が増えます。
不確実性が高く誰も正解がわからない中で試行錯誤を続けるプロダクトマネジメントにおいて、選択肢の多さは絶対的な武器となります。
心理的に安全
実際にプロダクトマネージャーをやってみて痛感したのが想像以上のプレッシャーです。
成果が出るか分からないことに対してスピード感持って意思決定をしないといけないのでまあ辛い訳です。
民主化を進めチームで考えることができれば心理的安全に意思決定ができるのではないかと考えています。
心理的安全な環境下であれば、より高速かつ高品質な意思決定が出来るようになるんじゃないかと想定しています。
(チームの成熟度次第では意思決定が鈍化する可能性もある)
メンバーにとってもメリットが大きい
プロダクトのこと(本質的な目的や課題)を考えながら開発できる/営業できる/デザインできる/〇〇できる。
このようなスキルを持った人材になることはキャリアにも強い武器になります。
また、目的と行動の繋がりをより実感できるようになるため、単純に仕事が楽しくなると思っています。
スーパーマンが居れば良い?
プロダクトマネージャーの話になると必ずと言っていいほど出てくるワードがあります。
「スーパーマン」
いわゆる超絶優秀で何でもできちゃう人です。
このような人が半永久的にそのチームやプロダクトに従事するというのであれば実質的に問題はないでしょう。
ただしそのようなケースは稀で、優秀な人ほどどこかに行ってしまいがちです。
そして、居なくなった途端にチームは機能不全に陥ります。
スーパーマンの存在価値が高いことは間違いないことですが、チームやプロダクトをスケールすることを考え、可能な限り責任や役割をチームに分散しておくべきだと考えています。
なぜ依存してしまうのか
そもそもなぜプロダクトマネジメントは特定人物に依存してしまうのでしょうか。
要因を紐解かないと適切なアプローチができません。
※分かりやすくするために少々誇張してます。実組織では出来ている事や改善傾向にある項目もあり。
何をどのように進めるべき(進めているか)か不透明
実はこのようにとてもシンプルな要因なのかなと思っています。
不透明な作業を他の誰かが参加したり巻き取ったりすることは出来ません。
ではなぜ、そんな状況になってしまうのか。
これには大きく分けて二つの要因があると思っています。
スコープが広すぎる
とにかくやることがたくさんあるため、何をいつどこまでやるべきなのか、何の情報をどの程度の解像度で誰に見せるべきか、迷子になりやすいです。
あれ伝えたっけ、これいつやるんだっけ、それはみんなに理解して欲しいな、あれもこれもそれも。。
結果が優先される(アウトプットを要求される)
そんな状況を整理したいな改善したいなと思っていても、実際はプロダクトとしての結果を優先しがちです。
不安定なプロダクトマネジメントを繰り返すことになり、結果的に依存のループが完成します。
プロダクトマネージャーはミニCEOと呼称されることもありますが、事実その通りで顧客にとっての価値と同時に対価としての利益を上げないといけません。
そんな中、組織力(ここではプロダクトマネジメント力)も同時に磨くのは至難の業です。
メンバーに対する期待が不明確
「決める人はプロダクトマネージャー!作る人はエンジニア!」
「プロダクトの方向を左右するなんてそんな大変なことは出来ないです。。」
このようなバイアス(歴史が作ってきた事実でもある)やメンタルバリアが結構強いなと思っています。
実情は最終的な責任を負って欲しいとかは思っていなくて、少しでも一緒にアイデアを考えてもらったり、戦略を練ってくれるだけでもすごく助かります。
権限や期待レベルが曖昧になっているためお互い遠慮しがちみたいな構図が多いのではないでしょうか。
他にも要因はたくさんあると思いますが、一旦はこれらを仮説として具体的な民主化の定義と戦略を練っていきます。
民主化の定義と戦略
民主化がどういう状態をさすのか、またどのような戦略でその状態を目指すのかを説明します。
民主化の定義
- プロダクトマネジメントの概念や全体のプロセスをチームメンバー全員が認知している
- チームメンバーは自身の特性やスキルセットにあった特定のプロセスに主体的に参加している
- チームメンバーは状況に応じて横断的に各プロセスへの参加が認められている
- 各プロセスの意思決定はプロダクトマネージャー含むチームに委ねられている
- (チームで決めきれない時はプロダクトマネージャーが決める)
- 決定事項やその過程は見える化されており、関係者はいつでも確認することができる
- 上記が達成されるようにプロダクトマネージャーは情報の透明化や権限委譲をマネジメントする
一旦はこのような定義で進めようと考えていきます。
民主化の戦略
- プロダクトマネジメントをプロセス化
- プロダクトマネジメントのマインドセットを定義
- プロセス、マインドセットの周知徹底
- 参加プロセスの決定/具体的な役割分担(アーリーアダプターに限定)
- 振り返り実施と学びの明確化
- 育成プログラムや勉強会の実施
ポイントは
行動(プロセス)と思考(マインドセット)分別して考えることだと思っています。
プロセスを組んで機会的にやるだけで出来るほど甘くはないと思っているので、根幹として持つべき考え方とか姿勢も明示したいです。
また、今回のように組織レベルで変革を起こす時に気をつけていることはメンバーの巻き込み方です。
全員集合!!って大改革を始めるとそれこそ混乱を招くので、まずはこの領域に適性が強い人や貢献意欲が高い人を選抜して進めます(アーリーアダプター)。
プロダクトマネジメントをプロセス化
色々と手探り中ですがリアルな過程を少しだけお見せします。
クライテリア
まずプロセス化のための思考整理にあたって、プロダクトマネジメントクライテリアを利用させていただきました。
出来ていること出来ていないことを客観的に分析し、出来るようになるためにはどんな考え方や手法が必要なのか、という視点でプロセスに落とし込み中です。
※採点結果はイメージです
引用:https://productmanagement-criteria.com/
トリプルダイヤモンド
思考のベースを揃えたかったので、大きく分類分けをしてみました。
課題を見つける、解決策を探る、動くものを作る
ベースの考え方として、以上をプロダクトマネジメントのトリプルダイヤモンドとして定義してみました。
(抽象化の仕方次第ではダブルにもクアドラプルにもなりそうです)
プロダクトマネジメントプロセス
観点、手法、タスクと順に解像度を高くする形式でプロセスを整理中です。
基本的にはこれらのプロセスを踏んでいくことでプロダクトをマネジメントしていきます。
初手として、一旦思いつく限りを発散してみましたが、、流石に視認性が悪いですね笑。
ここから要約verを作成し、それをチームメンバーに展開していく予定です。
最後に
この考えが本当に正しいのかそして実現可能なのかは今はまだ分かりません。
試行錯誤する中で、新しい考えややり方が増減することでしょう。
その過程が組織としてのレベルアップに繋がると信じています。
この続きは何ヶ月後かにまた本ブログにてご報告させて頂けたらなと思います。
目標は1年で民主化を実現させる。
それでは。