AWS初心者がRI/SP提案したお話

こんにちは!技術本部 インフラストラクチャーDivでエンジニアをやっている中川です👩

入社当初は、ギャルと言われていた私も30代に突入し、カラコンとつけまがはずれ、ブリーチをやめ、少し落ち着きました。。。
時が経つのは本当に早いですね😱
(でも髪色が明るいのはやめれないですね・・苦笑)

そんな私ですが、昨年の7月にインフラDivの中でオンプレ・クラウドを管理するユニットに異動し、
AWS初心者ながらに「Reserved Instances(以下RI)」、「Savings Plans(以下SP)」の提案をした際のお話を出来ればと思います!

私と同じAWS初心者の方や、初めてRI/SP提案や導入を検討している方の参考に少しでもなれば幸いです🙇

自己紹介

まずはじめに、私がどれだけAWS初心者なのか軽く自己紹介させて頂きます。
入社~2022年6月まで、社内NWやPC周りを担当するユニットに所属し、2022年7月~オンプレ・クラウドを管理する今のユニットへ異動しました。
インフラDiv内の異動ではありましたが、担当している範囲が異なり、AWSに触れた事も無かった為、
異動当初は【AWSという存在は知っていて、アドウェイズでも導入している】のみのAWSレベル0の状態でした。

RI/SP提案を行う事になった背景

異動してから、日常的に発生する運用業務を覚え、AWSレベルがほんの少し上がった2022年12月頃、
上司より「中川さんの来期の目標(2023/1 - 2023/3)にRI/SP提案を入れたいと思っている」と言われ、RI/SP提案をやることとなりました。
半年程経って、AWSレベルがほんの少し上がっていたものの、RI/SPについては、「何それ?美味しいの?」 状態でした。

やったこと

1. RI/SPについて知る

知識がゼロな為、まずここから始めました。とは言っても・・・

  • RI = インスタンスタイプと台数を決めて購入する
  • SP = インスタンスタイプや台数ではなく、1時間何ドル使用するという購入のしかた
  • 契約期間:1年間、3年間の2種類ある
  • 支払方法:全前払い、一部前払い、前払い無しの3種類ある
  • SPよりRIの方が割引率は高い

といったざっくりな違いと内容のみ把握し、それ以降あまり調べる事はしませんでした・・・
これが 後にしくじりポイントになるとは知らずに・・

2. アドウェイズのRI/SP購入ルールの把握と提案対象の決定

RI/SPについて知っておく事と併せて、アドウェイズでのRI/SPの現状とルールの把握と提案対象とする基準を設ける必要があります。

提案対象の基準

これまでは、RI/SPの導入は、基本的に事業部側からの申請があった場合に対応しておりましたが、
今回は下記条件でインフラから提案することとなりました。

  • 今までにRI/SP購入を導入した事が無い
  • 1ヶ月の請求額が10万円を超えている
  • インフラとしては、割引率と事業部側の手間を考慮し、下記を推奨として提案していく
    • 購入方法:EC2はRI、その他RI適応サービス、SP適応サービスも提案
    • 契約期間:1年
    • 支払方法:前払い無し

購入時のルール
今回は事業部側からの相談もあり、購入時のルールの変更もありました。

変更前 変更後
契約期間 1年のみ 1年or3年で選択可
購入方法 全前払いのみ 全前払い、一部前払い、前払い無しで選択可
稟議申請方法 事業部側で提出 事業部側で提出 (前払い無しのみ不要、一部前払いは価格による)
作業方法 事業部側が立会いのもと、インフラが購入作業(4月中) 事業部側が立会いのもと、インフラが購入作業(4月中)

3. 提案資料作成の参考ページ

事前準備が整った為、いよいよ資料作成に取り掛かります📝
資料作成時には、AWSサポートの方に教えて頂いた下記ページを参考にしました。
初心者の私でも簡単に算出でき便利だった為、是非参考にしてみてください☺

■RI適応サービス

今回は使用しているAWSアカウントが無かった為、使用する事はありませんでしたが、その他RI適応サービスでも同じ様なページがあり、簡単に価格を算出できることが出来ます。

RI適応サービスの中でもRDSとOpenSearch Serviceについては、上記の様なページは無く、価格を算出できるのはCost Exprorerのみとのことでした。

■SP適応サービス

今回は使用しているAWSアカウントが無かった為、使用する事はありませんでしたが、SageMakerのページは下記となります。

■SP推奨事項
EC2でSP購入する際にどれくらいの価格で購入すべきかの判断が難しい際には、AWS側が推奨してくれている「SP推奨」を参考に購入がおススメです💡
AWSの管理画面上から、EC2 > Savings Plans > 推奨事項の順に進んで頂くと、
現状と推奨価格とSP適応すると1ヶ月でどれほどコスト削減できるか確認するこどが出来ます!
今回は、実際に「SP推奨」を参考に購入したAWSアカウントもありました。

4. 提案資料作成

資料にはオンデマンドで買い続けた場合の価格と、RI/SP導入した際の価格の比較表を作成しました。
また、分かりやすい様に資料には、RI/SP適応サービスのみ記載しました。
下記は一例となります。台数は、実態に合わせております。

5. 各事業部へ提案

3で作成した資料を元に各事業部へ提案を行いました。提案を行っている際に、
👨{ 直近の実績も知りたい
👨{ 全額前払いにした際の価格も知りたい
👨{ RIではなく、SPにした際の価格も知りたい
等の声も上がった為、資料再作成なども行い、事業部側と何度か話し合い、RI/SPで出来る限りコスト削減できるようにしていきました。

6. RI/SP購入作業

購入作業は、事業部側立会いのもと、インフラ側で購入作業を行っていきます。
⚠購入時はリージョンを間違えないことに細心の注意をはらいました・・!!!!

これで、RI/SPの提案〜購入が完了になります!

大変だったこと

Billingの請求書の見方が分からない

提案資料は現状とRI/SP適応した場合の比較表を作成する為、まず現状把握しようとAWS管理画面からBillingへいき、請求書を見たところ、
サービス毎に内訳が書かれているのですが、インスタンスタイプやノード毎に記載されていたりなど、
初見ではなかなか見方が分からず、最初は見方になれるまでに凄く時間がかかりました。

しくじりポイント

RI/SPについての事前勉強が足らなかった

提案していく会議の中で、RIとSPで割引率がさほど変わらないということが判明し、RIに比べ、SPの方がインスタンスタイプを変更出来るなど柔軟性が効く為、
途中でSPに変更したAWSアカウントもあり、提案する上でもう少し事前に勉強していれば、もっとスムーズに提案出来たと反省しております。

また、Savings Planの中でも「Compute Savings Plans」と「Instance Savings Plans」の2種類があるということを知らず、
実際の購入作業時に事業部側の方から、質問を受けそこで初めてちゃんと調べました。
事前に調べておけば、購入作業時の時間を短縮できたのかなと思い、事前勉強が大切だと気づきました・・

最後に

今回、RI/SPでコスト削減することができましたが、今回の提案をきっかけに不要リソースの削減も出来たり、RI/SP以外でもコスト削減出来た事も良かったです。

また、4月に開催されたAWS Summitで「人材育成」というタイトルの講演に参加したのですが、
「コスト削減という目的は、non-tech(技術者ではない)人でも達成が出来る為、目的が定まらない場合には、まず最初にコスト削減を目的にすると良い」と発表されており、AWS初心者の私には本当に良い取組だったと思います。

今回は、単純に現状のリソースをRI/SPにした場合の提案でしたが、次回以降は、リソースの最適化なども提案できたらと思っております!

まだまだ、AWS初心者ではありますが、知識を身に付け、社内の色んなAWS関連の取り組みに参加出来たらなと思います👩
AWS初心者の方、一緒に頑張りましょう✊✨