こんにちは、インフラの遠藤です。
世間ではゴールデンウィーク真っ只中ですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私自身は旅行が好きで年末年始やゴールデンウィークは楽しみで仕方なかったのですが、現状はなかなか遠出もできないうえ、在宅時間が多いとメリハリもつけづらく以前のようなワクワク感が無くなっている気がします。新たな趣味を見つけるべく最近はソロキャンプにチャレンジしてみようと思っています。
目次
概要
アドウェイズでは2020年2月頃から全社員リモートワークを推進しており、2020年9月に本社のおよそ半分近くのエリアをフリーアドレス化しました。
今回は、その背景と具体的にどのような取り組みを行なったのかを紹介したいと思います。
なぜフリーアドレス化したのか
- 完全リモートワークで働く人が大半を占めており空席率が目立つようになった
- 本社社員と子会社社員とのフロア融合によるコミュニケーション活性化
- Web会議や備品管理等の適切なスペースが確保されたオフィスレイアウトの再設計
- テナント料等の固定維持費の削減
上記が主な理由となります。
フリーアドレス化の提案自体は数年前からあったものの、完全リモートワーク化によって後押しされた感じになります。
実施したこと
縮退
- 既存インターネット回線の見直し・解約
- 外線電話の集約化・転送設定
- 内線電話の撤廃
- NW機器の撤去
- FW・有線LAN・無線LAN
- 私物含めた遺留物の回収と配送
- 什器廃棄・再配置の各種手配
- 書類整理(一番時間がかかりました)
- 共用ロッカーや棚に残っていた、電子化されていない”いにしえ”の書類
- 必要有無の判断ができる責任者をそれぞれ見つけだし、データ化 or 廃棄 or 倉庫で現物保存
再設計
- NW構成の再設計
- 極力インターネットブレイクアウトで業務ができる環境整備
- ダイナミックVLANとRADIUSを用いて子会社との物理NW統合(論理NW分離)
- レイアウト変更・見取り図作成
- 私物ロッカーの検討
- 集中スペースの確保
- モブプログラミングスペースの確保
- Web会議ブースの検討
- レイアウト変更に伴う電源・有線LAN立ち上げ変更再設計
- 島あたりの電力計算
- 貸し出しテスト端末のオンライン化
- 座席数縮小により発生した余剰分のディスプレイ等を希望者宅へ配送
- フリーアドレス化によるルール整備と質問Boxに寄せられた質疑応答
大事だとおもったこと
下記3つは全く別の脳を使うので可能な限り別の担当(責任者)をアサインされることを強くオススメします。
- 私物完全撤去のための取り仕切り
- フリーアドレス化によるルール整備や都度発生する質疑応答
- オフィスエリアの再設計・施工管理
特に、ルール整備をいくらがんばったとしても想定していないイレギュラーなパターンが発生することは大いにあり得ますので、会社としての判断の軸を持ちつつ厳密すぎない柔軟なルールを作ることをオススメします。
フリーアドレス化達成した結果
上記を達成したことで、約230坪程度のオフィスエリアの縮小をすることができ、テナント料だけでも概算で月間575万円程度(年間6900万円)の削減を達成することができました。それ以外にも回線や機材等の固定費も削減できていることからかなりのインパクトがあったと思います。
※西新宿大規模オフィスビルの坪単価を一般的な相場の25,000円程度として計算
これから
一般にフリーアドレス化による狙いとして偶発的なコミュニケーションやコラボレーションの実現が挙げられると思いますが、未だ収束したとはいえないコロナ禍では出社人数が圧倒的に少なくコミュニケーションが活性化できたとは言えないのが歯痒いところです。削減できた固定費用を新たなIT投資へつなげることでさらなる課題の解決や生産性の向上を図っていきたいと考えています。
コロナ禍が収束し皆が働く場所を自由に選択できる未来に向けて最高の労働環境を提供できるように、これからもチャレンジを続けていきたいと思います。