電子書籍で社内図書は作れるか?

インフラの清水です。
エンジニアでは在宅で業務をされる方も増え、社内のリソースが利用できなくなり困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社でも同様に在宅で、社内の資源である書籍が使えなくなってしまいました。
今回は、電子書籍が使えないかと調べた結果をまとめた内容となります。

電子書籍で社内図書を作るとする場合、どんなサービスが必要なのか

法人としてアカウントが作れる

法人としてアカウントが作れ、法人が電子書籍のライセンスを所持し、法人としてアカウントを使える電子出版サービスが必要となります。
法人が電子書籍のライセンスを持てれば、就業中に法人として社員が書籍を読めます。

クレジットカード以外の決済方法がある

クレジットカードで購入・カード番号が登録されているような状態の場合、アカウントを知っている社員が自由に書籍を購入できてしまいます。
コンビニ払い・銀行払いなど、書籍購入の際、社内の購入手続きを通る支払い方法が必要です。

結論

秀和システムが法人の利用に対応しており秀和システムの書籍に限っては電子化が可能でした。
社内の書籍には秀和システム以外の書籍もあり、全体を1サービスで電子化することは出来ないという結論になりました。

技術本を取り扱っている電子書籍媒体

サービス名 技術本の冊数 結果
kindle 10,000冊以上 技術本以外も様々な出版社の書籍を購入可能。「お客様個人の非営利の使用のみ該当のKindleコンテンツを回数の制限なく閲覧」と書いてある為、NG
ibooks 冊数不明 購入にも閲覧にもapple端末が必要なため未調査。企業の場合は、Apple Business Managerに対応した書籍の購入が必要らしい。
kobo 9,000冊以上 技術本以外も様々な出版社の書籍を購入可能。「本サービスの利用登録手続きを完了した個人のみが利用可能」と書いてある為、NG
BookLive! 8,000冊以上 技術本以外も様々な出版社の書籍を購入可能。問い合わせてみたところアカウントが作れるのは個人のみ、とのこと。
SEshop 3,000冊以上 翔泳社の書籍の購入が可能。問い合わせてみたところ、法人として領収書は切れるが、電子書籍の所持が出来るのは個人のみ、とのこと。
gihyo digital publishing 3,000冊以上 技術評論社の書籍の購入が可能。アカウントは個人のみと明記されている為、NG
10xEng 500冊程度 法人OK。秀和システムの本が読み放題となる。
FOM出版 数十冊 法人OK。月額900円で読み放題となる。技術本ではあるがOfficeの使い方など、開発向けの内容ではない。
O'Reilly Japan Ebook Store 不明 「本サービスの利用はユーザー本人によるものとし、法人・組織による登録は認められません。」と明記されている。

最後に

電子書籍の認知度や普及は高まってきましたが、現時点で残念ながら法人の書籍を電子書籍におきかえることは出来ないようです。
ライセンス形式やレンタル形式、読み放題、同時接続数の制限など、電子化をしたことで書籍に比べ様々な点で制御可能になったと思われます。

今後エンジニアの人口も増えるでしょうし、エンジニアの学習に向けた使いやすい電子書籍のサービスが生まれることに期待したいと思います。