こんにちは!アドテクノロジー事業でユニットマネージャー兼スクラムマスターの府金です!
連日の猛暑日で溶けそうになっておりますが、ビールが美味しい季節が来ましたね🍻
お出かけしやすくなってきたこともあり、今年はビアガーデンにたくさん行きたいです!
さて、本日は5月に実施した新卒向けスクラム研修について書きたいと思います。
アドテクノロジー事業部では例年スクラム研修をやっており、その内容は例年違います。
今回は他社様事例を参考に「レゴスクラムワークショップ」に挑戦してみました!
- レゴスクラムとは?
- 研修の流れ
- アイスブレイク
- レゴスクラムワークショップ
- リリースプランニング
- スプリントプランニング
- スプリント開始
- スプリントレビュー
- スプリントレトロスペクティブ
- 総合振り返り
- おわりに
- 感想
レゴスクラムとは?
レゴ(レゴ®)を使用して、スクラムを実践しながら建物などテーマに沿った成果物を作るワークショップです。
「レゴスクラムガイド」なるものも存在し、日本企業でも多く実践例が挙げられています。
今回はGMOインターネットグループ様のブログを参考にさせていただきました。 https://developers.gmo.jp/3750/
私自身、幼少期はレゴと共に育ってきた為、思い出深いです...!
親戚の話を聞くと、現在でもレゴは変わらず子どもたちに大人気みたいですね。
目的
スクラムを実践的かつ体系的に学ぶ
アジャイル思考とスクラム フレームワークを実際にデモンストレーションする最もインタラクティブな方法
まったく新しい、新鮮で最も楽しい方法でスクラムを教えることができます。
https://www.lego4scrum.com/
「レゴスクラムガイド」の商品ページにも惹かれるキャッチが書いてありますね!!
今回のワークショップテーマ
今回は「来たくなるオフィス」をテーマにワークショップを実施しました!
実は弊社6/5にオフィス移転をしまして、「来たくなるオフィス」は新オフィスのコンセプトでもあります!
ワークを実施した週は旧オフィスの最終出社可能日でした。
レゴをやるテーマとしてもぴったりだと思いそのまま使わせていただきました。(裏話)
他社様ブログをいくつか見てみると「街づくり」をテーマに実施している事例が一番多かったです!
次は是非このテーマでもやってみたいですね。
研修の全体の流れは以下のような感じです!
研修の流れ
- 研修説明
- アイスブレイク
- スクラム基礎講座
- レゴスクラムワークショップ「テーマ:来たくなるオフィス」
- リリースプランニング
- スプリント ×3
- プランニング
- 作業
- スプリントレビュー
- レトロスペクティブ
- 総合振り返り
- クロージング
当日は旧オフィスの会議室に集合し実施しました。
実は新卒全員と顔を合わせるのは今回が初めてです。
使用したのは弊社で一番見晴らしが良い会議室ですが今回で見納めです😭
新卒にとっては最初で最後となるので、良い思い出になってくれると嬉し..!
今回のアジェンダとワークショップテーマを発表!
「レゴスクラムワークショップやります!!!」
「・・・・・。」
思っていたよりイメージ付きにくかったみたく、反応が...
ちょっと不安が募りますが、気を取り直してアイスブレイクを行います!
アイスブレイク
まずはレゴに慣れてもらうためにも、実際にレゴを使ったアイスブレイクを実施!
アイスブレイク用にこれを買ってみました!
アイデアパーツ<モンキーセット> 11031 | クラシック |レゴ®ストア公式オンラインショップJPで購入
アイスブレイクの進め方としては1回目と2回目で提示する情報量を変えて、計2回実施しました!
1回目
条件
- 作成時間:5分
- パーツごちゃまぜ
- 使用するパーツの指定無し
- テーマ:目の前のブロックを使って「猿」を作って下さい
開始!
レゴ経験者が3人と未経験者が1人という状況。
みんな久々のレゴに苦戦しているご様子。
5分後・・・
成果物をみんなで見せ合います。結果がこちら!
猿...?
使うブロックやサイズも様々。
一人だけブロックの向きも違いますね。
めっちゃ笑ってしまいましたが、個性的ですごく好きです。 気を取り直して2回目!
2回目
今回はパーツの指定とモザイクの成果物イメージを提示しました。
- 作成時間:5分
- 使用するパーツの指定
- パーツはすべて使用すること
- テーマ:指定したパーツを使って「猿」を作って下さい
具体的なブロックの構成はわかりませんが、なんとなくのイメージは付きますね!
開始!
1回目に比べて少し慣れた手付きでブロックを組み合わせつつ、イメージ画像の猿を作っていきます。
結果がこちら!
おぉ、なんと2人が完璧に作り上げて来ました..!(結構難しいと思っていたのに。)
1人は1回目と変わらず個性的で、もう一人はちょっと完成を求めすぎたのか作り途中になってしまいました。
これでアイスブレイクは終了です!
今回はレゴに慣れて貰うことと、与える情報の違いでどう成果物が変わるのかを体験してもらいました。
VUCA時代とも言われますが、高い不確実性や複雑性の中で取り組む経験と、ある程度の要件がある状態での差を感じて貰えたかなと思います。
それを差し置いてもレゴを使ったアイスブレイクは面白かったのでめちゃめちゃおすすめです!!
少し休憩したあとスクラムについて学術的に学ぶ為の座学を実施しましたが、今回は割愛いたします😌
レゴスクラムワークショップ
ここからが本題のレゴスクラムワークショップの実施です。
座学で学んだ知識の理解を深めるためにも、ワークを通して体系的に学んで貰います。
まずはテーマの発表!
「来たくなるオフィス」(新卒はここで初めて知ります)
今回のスクラムワークショップにおけるロール(役割)です。
- スクラムマスター(進行のみ):府金
- ステークホルダー:sndyさん
- 開発チーム:新卒4人
プロダクトオーナーは明示的にロールとして指定しなかったものの、ステークホルダーにヒアリングしつつ開発チームのみんなで進めてもらう体制になります。
ワークショップの注意点
今回のワークショップの注意点です!
- リソース(ブロック数、種類)は限られている!
- 実務でも常に何かしら制約はある、その中で最大限のものを作成する
- 想像してたよりレゴが重かったのもあり、持ってくる量を制限しました(裏話)
- ブロックで表現出来ないものは、付箋で工作してもOK
- 色や形にこだわり過ぎない!
- ただステークホルダーからフィードバックが入る可能性はあり!
- 作り方やイメージをPCで調べてもOK!
- ただスプリントの時間は短いため直感でやるのがおすすめ
今回のワークショップは下記のイテレーションで実施しました。
スクラムイベントのサイクルを体験してもらいたく各イベントは短くし、DSもなしです!
リリースプランニング(30分)→プランニング(10分)→作業(10分)→レビュー(10分)→ふりかえり→(10分)休憩(5分)→(プランニングに戻る)
3スプリント回すことを目標に実施しました。
また、今回はタスク分割とコミット可能な計画を特に体験してもらいたかった為、最初のリリースプランニングで大枠を固めてからスプリントを開始しました。
リリースプランニング
まずはリリースプランニングからです!
今回のテーマ「来たくなるオフィス」とは一体どのような要望なのかをステークホルダーのsndyさんから共有されます。
(※ここの要望は本社側のコンセプトとは全く関係ありません..!)
今回の要望の一部はこちら!
- 会議に適したエリア、部屋がある
- カフェでコーヒーを社員価格で飲める
- 集中して作業することができるエリアがある
- コンビニがあり、気軽に軽食や日用品を買える
- 技術書、ビジネス書がまとまっている図書館的エリアがある
- 観葉植物で癒やされることができる
- etc...
スプリントでの作業時間は10分でしたが、どれくらいの速度でこなせるかは読めなかった為、要望は多めに作成しておきました!(裏話)
要望を聞きながら付箋に書き出しました。
書き出せたら見積もりを行います。
作業量としてストーリーポイントで見積もりをしていくのですが、ここでなんとアイスブレイクで作った猿が活きてきます..!
同じレゴなので「その要望を満たすための成果物を作る作業量はさっきの猿何体分なのか?」という視点で考えて見てもらいました!
また、みんな同じものを作成している為、作業量の共通認識が付きやすくなっています。
本来は「猿」と「コンビニ」「カフェ」を比べるなど至って謎ですが、レゴなら可能です笑
今回は「猿は2SP」を基準として他の要望を見積もっていきました!
作りたいもののイメージが分かったら、机のホワイトボード(敷くタイプ)にある程度の配置などを書いてもらいます。
スプリントプランニング
大枠のイメージが固まったらプランニング10分スタート!
先程付箋に書き出した要望を実現するために、具体的に何がどれくらい必要なのかを書き出していきます。
必要なものが揃ったら、スプリントの作業時間10分でどこまでできるかをみんなで決めます。
必要要素をタスクに分解し、バックログを作ります。
10分経った時点でみんなでスプリントにコミットしました。
スプリント開始
作業スタート!
一斉に取り掛かります。
「テーブル作って欲しい」「俺は2個椅子作るわ」「このブロックもう一つある?」
お互い声を掛け合って連携を取ります。
真剣に取り組んでくれて、見守る側は嬉しい限り...!
あっという間に10分経過でタイムアップ!
初めてのスプリントレビューが始まります。ドキドキ。
スプリントレビュー
成果物はこちら!
おぉ〜!たった10分で成果物ができ、カフェっぽくなっていますね!
開発チームから 「完成したもの、しなかったもの」を共有し、ステークホルダーのsndyさんからFBを頂きます。
FBはアドリブでやってもらいました笑(裏話)
- カフェエリアはどこからでもアクセスしやすくオフィス真ん中が良いな〜
- 休憩だけでなく、ちょっとした仕事の話(1on1)的なことやりたいので専用席がほしい!
FBを頂いたらそれをまたタスク化して、バックログに追加します。
このとき優先度確認を忘れずに。出てきた改善が常に最優先だとは限りません。
開発チームからステークホルダーに優先度や要件、仕様の確認します。
ステークホルダーとのコミュニケーションを通して、次にやることが決まりました!
すぐに次の作業に取り掛かりたいところですが、気持ちを押さえてスプリントレトロスペクティブです。
スプリントレトロスペクティブ
今回はKPTで実施しました。
作業自体はたった10分でしたが、プランニングなどのイベント含め色々気づきがあるはずです。
みんなもくもくと付箋に書いていきます!
まだ振り返り経験も少ないものの、良い点悪い点しっかりと省みて付箋に書けていました!
出てきた付箋からみんなで議論して、重要と思うTryを1つ選んで振り返りは終了です。
5分休憩した後、次のスプリントに移ります!
今回は同じ要領で今回は全3スプリント回すことができました!!
最終的な成果物はこのような感じです!
会議スペース
カフェとコンビニ
コンビニの棚
喫煙所
図書スペース、本棚
皆様お疲れ様でした!
今回はレゴによる成果物の品質までは求めませんでしたが、やはり拘ってしまうもの。
時間が迫る中でコンビニ棚や本棚の中身まで作り込んでくれました!
喫煙所のクオリティが凄いwww
総合振り返り
研修全体の総合振り返りを行って、今回は終了です!
得た気づきや学びは以下となります。(抜粋)
- 参加者(新卒)
- それぞれが積極的に議論に参加しながらも本質に立ち返ることを忘れずにプランニングが行えた
- 開発者の役割を把握して遂行できたと思う
- SPを踏まえてタスクを作成することができた
- スプリントの速度と成果物の精度の両立が難しい
- 自身のキャパを見誤ることがある
- 他の人を積極的にサポートする余裕が無かった
- 自身のキャパを把握して、周囲を見る余裕を持ちたい
- スクラムガイドちゃんと読み込む!
- 楽しかったけどかなり疲れた!今後のチーム研修でも活かしたい
- 対面でのワーク良かった!!
- 運営
- 新卒たちが楽しそうに進めていたのがよかった!
- スプリント初回では時間がギリギリだったものの、回数こなすごとにどんどん時間的にも余裕が出て会話の質が上がっていくのを感じた
- 久々のオフラインでの研修良かった〜
- レトロでは実務でもあるようなKeepやProblemが多くてかなり実践的だった!
- 思ってたより準備は大変だった😂
- スクラム研修テーマはレゴ以外でもやってみたい
おわりに
今回実施してみて、スクラムを体系的に学ぶのにレゴは適していると感じました!
全ロールの役割やイベントをすべて盛り込めたわけではありませんが、各スクラムイベントの目的やスプリントという概念を実感してくれたと思います!
またレゴは多少の慣れは必要ですが技術力の差が出づらく、実際の作業で詰まることはほとんどありませんでした。
短時間で複数回スプリントを忙しなく回し結構疲れましたが、新卒だからこそ出来たスピード感とも感じました!
見積もりやタスクの優先度、ステークホルダーとの連携、コミュニケーションの重要性など実務でも必要な色んな気付きや学びがあったと思います。
これからの業務にも是非活かしていってほしいです!
感想
皆さん楽しんで、そして本気で取り組んでくれたのが嬉しかったです!!
使ったのはレゴでしたが、コミュニケーションや連携はかなり実務に近い形でとっていました。
リモートワーク前提で入社した新卒の子達と対面でワークをすることができて感慨深いです..!
次回もまた新しいカタチで研修に挑戦できればと思います!