初めてのカンファレンス参加者のためのVue Fes Japan 2023体験記

はじめまして、23年度入社の中利です!
アドプラットフォーム事業でアプリケーションエンジニアをしています。
今回は先日参加してきたVue Fes Japan 2023の体験記です!

参加のきっかけ

別チームの同期がすでに参加を決めていて、せっかくなら新卒全員で行かないかとお誘いを受けたことが参加のきっかけでした。
Vueに関しては研修以来、一切触っていなかったので「Vueを全然知らない状態で行って学びになるんだろうか?」という不安がありましたが、研修で勉強したまま放置しておきたくないという気持ちもあったため参加を決意しました。

参加前準備

先輩エンジニアと新卒同期で本番前日に事前準備会を行いました。
まず、誰が何のセッションを見に行くのかを話し合いました。今回は新卒4名での参加となるため、情報共有を目的として複数のセッションに分かれてみることにしました。担当は以下のような表にまとめました。

次に、各個人でどのようなことを聞きたいかをもくもく整理する作業を行いました。セッションごとに聞きたいことを前もってまとめておいたことで難しい内容のセッションでも最後まで集中して聞くことができ、発表いただいた内容を吸収できたと思います。

当日のセッション

参加したセッションの中からいくつかの内容と感想を紹介します!

走りながらエンジンを交換する 〜 大規模プロダクトを成長させつつVue 3にするには 〜

発表資料

Vue2からVue3への移行の話題でした。一旦Vue2.7に移行してバージョンを刻む、影響範囲の小さい社内向け画面から始める、モジュールを作ることで変更箇所を極小化するなどの工夫で並行して新機能を開発しつつ、膨大な古いファイルの移行を行うことができたといった内容でした。
移行に関しては全く扱ったことない内容だったので、考えるべきポイント、具体的な手法などを新鮮な気持ちで学ぶことができました。バージョン間の移行は一気にやった方が手間が省けるのでは?と思っていましたが、小さくはじめるという考え方に基づくとバージョンを刻むべきだという話は一般的な開発と近い考え方なのでたしかにそうだなと納得感がありました。

社内UIコンポーネントライブラリがエンジニアチームにもたらした本当の価値

UIがバラバラだった状況をUIコンポーネントライブラリで解決した際の成果の話題でした。組織体制としては各チームごとにフロントエンドが得意なエンジニア、バックエンドが得意なエンジニア等が散らばっている編成をとっていて、今回のUIコンポーネントライブラリ整備ではチームを横断してフロントエンドの精鋭チームを作ったそうです。結果として高品質なものが生まれたうえに、プロジェクト終了後に各メンバーがそれぞれのチームに戻ることで社内全体に新しく作ったものが浸透したとのことでした。
アドウェイズも同じような組織体制だと思うので興味深い内容でした。せっかく新しいものを作ってもなかなか使ってもらえないというのはよく聞く話ですが今回の事例はそのような問題の解決策の一つだと感じました。

価値を生む技術提案 ~ フロントコードのリライト事例から学んだ提案の重要性 ~

発表資料

発案・提案の段階での質がその後の設計・実装と導入・評価においても重要だという内容のお話でした。
実例を交えてお話されていたので具体的にどのような点を提案段階で考慮すべきなのか、考慮しないとどうなるのかが分かりやすかったです。自分も改善活動を行うチームにいるため、改善提案において今後必要な情報が網羅できているのか考える癖をつけたいと感じました。

Vue.jsプロジェクト設計のベストプラクティスを求めて

発表資料

Vue.jsのプロジェクト設計に限らずコードの読みやすさの重要性、設計と開発で意識すべきことなど広く開発に関する考え方のお話でした。
軸とすべき考え方、それがなぜ必要なのか、そのためにはどうするべきか順序立って説明されていたので自分のような新卒にとっても分かりやすかったです。

LT

短い時間でさまざまな技術の話を聞くことができたので刺激になりました。また、見せ方の点でも聴講者に質問を投げかけたり、ライブコーディングをしていたりと色々な手法を見れたことが今後自分がアウトプットする際の参考にしたいと感じました。

当日の雰囲気

参加前の印象としてはしっかりとした勉強会のイメージでした。
実際に行ってみると多くの企業・エンジニアが参加されており、企業の出展ブースがいくつもあってVue Fesという名前の通りお祭りのようにわいわいと楽しめました!

また、当日の全セッション終了後に立食形式のアフターパーティがありました。自分はVueに触った経験がほとんどなかったので初めは会話が盛り上がるか不安でしたが、意外にも「Vueは今日初めて触った!」という方や「普段はバックエンドを書いてることの方が多い!」という方もいて安心しました。雑談ではカンファレンスの楽しみ方や新卒こそLTをした方がいいという話など、いろいろなことを教えていただきました。

参加後のふりかえり

先輩エンジニアと新卒同期で後日振り返り会を行いました。
振り返りでは各自がセッションで聞いたことをまとめ、内容の共有と議論を行いました。特に、Vue.jsプロジェクト設計のベストプラクティスを求めてのセッションで出てきた「良いドキュメント」に関する議論は自分たちの普段の困りごとに関わる部分もあって盛り上がりました。以下は「良いドキュメント」に関する議論をまとめた議事録の一部抜粋です。

別のセッションのことを聞けた上、同じセッションを聞いた感想を別視点から聞くことができたので振り返りはとても有意義でした。

おわりに

Vueを知らなくてもVueをテーマとしつつ広く応用できる考え方が多く扱われていて、当初あったVueにあまり触ったことない状態で参加して大丈夫なんだろうか?という不安は払拭できました!
内容面としては同期が携わっていて気になっていたVue3移行の話が聞けた、自分の仕事に関わる改善提案についての知見が得られた点が特に良かったです。また、ある方が「カンファレンスだから教科書に載らない話が聞ける」ということを仰っていたのも印象に残っています。実際、カンファレンスだからこそ実体験をもとにした知見を聞くことができたのではないかと思います。
イベントに参加することへの不安を減らすという意味でも知識の幅を広げるという意味でもVue Fes Japan 2023に参加してみて本当に良かったと思うことができました!

カンファレンスに参加したことのない方もこの記事をきっかけにカンファレンスに興味をもっていただけると嬉しいです!
本記事を最後までお読みいただきありがとうございました!