はじめまして。今年の9月にADWAYSへ入社した原田です。(社会人歴5年目)
私はエンジニアではありませんが、今回あるハッカソンに参加してきたので、エンジニアブログに記事を書くことになりました!
現在は社内システムのディレクションを担当しています。
ハッカソンときけばIT業界の方ならピンとくるイベント。
しかしながら、やっている仕事によってはあまり馴染みがない言葉でもあります。
念のため、ピンとこない方へ説明しますと、
【ハッカソン】 hack-a-thon 「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、 プログラマーたちが技術とアイデアを競い合う開発イベント。
一種のお祭りのような感じですが、採用や新規事業開発の際にとても有効に使える手段として、近年はIT企業以外の企業でも注目されています。
有名な話だと、FaceBookで使っている「いいね!」機能や「タイムライン」なんかもFaceBook社内のハッカソンで生まれました。
今回、私が参加したハッカソンは
「駅すぱあとAPI」 × 「ASTERIA WARP Core」ハッカソン
駅すぱあとといえば経路検索のさきがけ的存在で、なんと1988年から20年以上も続いているサービス。
その無償提供しているAPIを「ASTERIA WARP Core」というソフトを使ってスピーディーに新しいサービスを作ってみようじゃないかというイベントです。
** セミナー概要 ** - 経路検索API「駅すぱあとWebサービス」を使ったサービスを作るハッカソン - 主催はインフォテリア株式会社、株式会社ヴァル研究所、日本電子専門学校 - 参加者は30名。 - 入賞者には賞金あり
学生・エンジニア・エンジニア以外の職種の方々がいらっしゃるので下は10代から40代ぐらいまでで、年齢層もさまざま。
全体の男女比は90%男性で、女性参加者は予想通り私だけでした。笑
通常ハッカソンは2~7日くらいかけてサービスの完成までみっちり行われるものですが、
今回はなんと 2時間 でやるという超強行スケジュール。
果たして本当に出来るのかと心配に思えますが、
ノンコーディングでソフトウェアを作ることの出来る 「ASTERIA WARP」を使うと、 簡単なものなら本当にすぐできてしまいます。
よって、今回は技術というよりもアイデアや構成部分が大変なわけですが、
さまざまな方法でアイデア出し(アイデアソン)体験させていただきましたので、
ポイント含めご紹介させていただきます。
《まずは審査委員長である及川さんの講演》
はじめにIBM社などを例とした具体的なITの歴史についてお話があり、
その後はハッカソンの基礎知識や、必要なスキルについてお話いただきました。
心に残ったのは、下記の一言です。
■技術などITのトレンドは移り変わっていく上に、数年に一度破壊的イノベーションが起こり、誰も予想が出来ない。 エンジニアは何を勉強すればいいのかを迷ったら、興味を持った技術を学べばよい。(仮に陳腐化してしまっても、新しい技術に共通していることは必ずあるため)
50年前にいたエンジニアは、iphoneのようにカメラや電話やパソコンがひとつになるなんて想像もつかなかったでしょう。
言語だって進化します。自分が学んだことの方向が違っても、何かが共通していくんだと分かれば少し救われたような気分になれますよね。
《ヴァル研究所 伊藤様講演》
経路検索だけでなく、GPSでのランドマーク生成、多言語の対応など
駅すぱあとAPIのさまざまな機能についてお話いただきました。
このお話を元にフローアイデアをふくらませて作成していきます。
《アイデアソン~グループ編成》
1,【アイスブレイク】周りの5人に自己紹介(1分)
★自己紹介の最後に「私、実は○○なんです」をつける
→あえて恥ずかしいことや意外なことを話すテクニック。
「嫁が現役女子大生で・・・」「銃撃戦にまきこまれた!」など実際にかなり盛り上がりました。
2,【ブレスト】 ポストイットに個人で出来るだけ多くアイデアを書き出して、デスクに並べる。
ここでは駅に関連してなくてよい。先ほどの5人で意見出し。(3~4分)
★アイデアを出せといわれてもが出ない人のために、「連想の4法則」や、
「死者の書」というエジプトの象形文字から連想する方法があったりします
例)鳥かな→空→飛行機との連携? などの連想がヒントに
私は比較的アイデアが沸いてくるほうなのですが、皆さん慣れない作業にかなり苦戦されていました。
また、時間も数分なので焦りも出てきます。そんなときに上記の方法はかなり有効です。
ペン、ポストイット、お菓子などが用意されています。
3, ペアブレスト(スピードストーミング)
場所移動後、今度は二重の円になり、外側の人と内側の人でペアになり互いのアイデアを発表
(アイデア紹介:4分 それにより浮かんだことをメモ:1分)
チークダンスのように外側の人がずれていき、計4回繰り返す。
★「それいいですね」と相手を肯定し、こんなことも出来ると意見してあげることで
多角的な意見をもらうことでアイデアを膨らみます
4, アイデアスケッチ
A4の紙に1人3枚以上かきます。
これまでもらった意見などを踏まえて、他人のアイデアとミックスしても可。
★アイデアを一言で表現したいとき、有名なコピーライターの方法を使うと良い。
まず原稿用紙の1行目に「早い話が」と書く。
続けて「早い話がなんとかかんとか」とコピーを書き最後に「早い話が」と書かれた部分をハサミで切り捨てる。
殴り書きのため見づらくて恐縮ですが、私が考えたアイデア例です。 後に選出されるのですが、駅すぱあととの連携が難しく断念しました(涙)
5, ハイライト法
アイデアを書き終わったら、デスクに並べます。
全員で立ち上がりテーブル間をじっくりと回遊し、
90以上あるアイデアの中から
気に入ったものに星マークをつけて評価していきます。
6, アイデアレビューから、チームビルディング
星マークが多かった上位7名までのアイデアを採用し、本人が前に出てプロジェクターで簡易発表。
そこから、参加したいアイデアのところに並ぶスタイルでグループ分けを行います。
→ここでいろいろ調整があって最終的には5チームが完成しました
《グループワーク、開発》
ここからが正念場のブラッシュアップ作業!
■最初の1時間は「ワークシート作成」
まずは、フロー構築の主任と、プロジェクトの総括を決めます。
次に配布されたワークシートを参考にINPUTとOUTPUTを考えます。
ASTERIA WARPでの処理や駅すぱあとAPIを使用する機能も細かく決めます。
■後半の1時間は「フロー構築」
1チームに1人インフォテリアのテクニカル部門の方がついてくれるので、一緒に構築します。
賞金もかかっているからか、みんなかなり集中しています!あー本当に2時間ってあっという間。
《グループ発表・質疑応答》
白熱の2時間が終わりました。
■そして、やりたいチームから手を上げて10分程度で発表
先ほど書いたワークシートをプロジェクターに映しながら、発表します。
そのほか、モックや説明用の図なども自由に映してOKです。
その後、審査員から厳しい質問がありますが、時折笑いも起こるような良い雰囲気の中進みました。
《懇親会&結果発表》
■懇親会
引き続き、高円寺にある駅すぱあとを運営するヴァル研究所の社内で懇親会です。
サンドイッチやミスドのドーナツ、学生さんもいるのでソフトドリンクと半々用意していただき、
緊張から開放されたからか、初対面とは思えないほど皆さんリラックスされていました。
■結果発表
5グループ中3位までが表彰され、取材の写真撮影やインタビューなどが行われました。
《原田所属のチーム結果》
私がいたグループ「チーム呑んべえ」の「飲み会“帰り”タイマー」が
なんと 最優秀グループ賞 をいただきました!!!
審査員も使ってみたいとおっしゃってくださった需要のあるサービスで、モックの完成度も高かったので使用イメージが想像しやすかった点が評価していただけたようです。
優勝商品はびゅう商品券5万円分!!モメることなく山分けさせていただきました^^
ちなみにサービス概要はこんな感じ。
飲み会の参加者全員の帰りたい時間を共有し、お店にいれる残り時間をスマホに表示してくれるサービス。 GPSも使用しお店から駅までも自動計測。店を出る20分前にはアラームでお知らせ。 途中で抜けづらい悩みを解消し、飲み会の参加率UP。
左から、ISIソフトウェア久保寺さん、ADWAYS原田、GDO清水さん、TOKAIコミュニケーション森田さん、NTTソフトウェア酒井さん 及川審査員長、NTTコムウェア菊島さん、フリーランス田丸さん。
《総括》
今回はASTERIA WARPの勉強がメインだと思って参加したのですが、
アイデアソンの方法やポイントなど細かく伝授していただき、
期待していなかった部分でも思いがけない収穫を得ることが出来ました。
エンジニア畑の人が多く、女性も私一人の心細い参加となりましたが、
同じ方向をみて意見を出し合ったものが完成したときには、想像以上の達成感がありました。
と、同時にやはりもっと良く出来たかもという悔しさのような前向きな後悔もでてきたり、
色々考えさせられました。
最後にこのような機会を作ってくださった主催者の皆様、
ノンエンジニアの私と一緒にワークシートを作成してくれたメンバーの皆様、ご協力ありがとうございました。
はらだ
■駅すぱあとWebサービスご紹介
■駅すぱあとWebサービス仕様ドキュメント
■ASTERIA WARP Coreサービスご紹介
■プログラマのための技術共用サービス「Qiita」サービス紹介 (及川審査委員長が監修されています)