こんにちは!ADWAYS DEEE(クラウド関連チーム)で開発・運用業務を行っているリードアプリケーションエンジニアのまっちゃん(@honyanyas)です。
数カ月前になりますが、AWS主催の生成AIハッカソンに所属チーム(以下クラウドチーム)で参加してきましたのでその内容を書きます。 この記事は所属組織の会議で発表した内容を元に加筆修正したものになります。
参加のきっかけ
AWSのソリューションアーキテクトさんからのお声がけ
このハッカソンへの参加は、AWS担当のソリューションアーキテクト(以下SA)さんからのお声がけがきっかけでした。 DEEEの取締役CTOである大曲さんとSAさんで調整をしてもらい、このイベントへの参加が実現しました。
クラウドチームの課題感
その当時、クラウドチーム内では、実は「AIを本気で活用できていない」という課題がありました。触ったことはあるけど、ガッツリ考えたり深掘りしたことは少なかった状態でした。
そこで「チーム全体で参加することで、AIに対する理解を深め、具体的な活用方法を学べるチャンスになるのでは」という判断から、チーム全体での参加を決めました。
事前準備
告知をもらった際に、SAさんから以下の内容をもらいました。
- 取り組む課題テーマを決めること
- GenU(AWSの生成AIサービス)の環境を事前に構築すること
取り組む課題テーマを決めること
ブレインストーミングを実施し、チームメンバーからはさまざまなアイデアが出ました。 その中から「運用・監視関連」をテーマに決定。AIを使ってシステム監視をどのように改善できるか、という観点で考えることにしました。

GenU(AWSの生成AIサービス)の環境を事前に構築すること
リポジトリはこちらになります。
AWS_PROFILEを指定して、cdk deploy を実行することで簡単に構築できます!
実際に使ってみると、GenUは本当に多機能でした。
- アイデア出しの支援
- 画像生成
- 議論の整理
- その他多くのAI機能


ハッカソン当日
はじめてAWS東京オフィス(アルコタワー)に行きました。 弊社からはクラウドチームの他にもProdOpsチームも参加をしました。また他企業からも多くのエンジニアが参加をしていました。(全9チーム)


AWSからのサービス説明
最初は使用するサービスや生成AI関連のサービスについて、アーキテクチャや実際の取り組み事例についての説明がありました。 なかなかキャッチアップできていない部分だったので対面で説明を聞けたのは非常に有益で勉強になりました。
セッション1:アイデアソン(個人ワーク)
GenUとBluescape(オンラインホワイトボードツール)というツールを使用します。

進め方について、以下の流れで取り組んでほしいという紹介があり、サンプルもありイメージがしやく、進めやすかったです。
- 1: 「お客様/ユーザー」の特徴やニーズを洗い出す
- 誰なのか、どんな気付きがあるのか
- 基本属性や行動属性まで詳細に想像をする
- 2: 「お客様/ユーザー」の課題や新しい可能性を考える
- 本質的な課題をストーリーで考える
- 優先度を高いもの(緊急性がある・多くの人が困っている)を選ぶ
- 3: 解決策と最も重要なメリットを考える
- 課題を創造的に解決するアイデア
- どんな内容なのか、なぜ重要化を一緒に考える
運用・監視関連の改善という共通テーマを題材に、各メンバーがさまざまな視点からアイデアを出し、深堀りをしました。
下記のような内容を考えました。
- 1: 「お客様/ユーザー」の特徴やニーズを洗い出す
- 社内エンジニア
- 知識格差がある、サービス運用の責任がある
- アラート疲れを起こしている
- 2: 「お客様/ユーザー」の課題や新しい可能性を考える
- 現状、アラートが発火したとき、その重要度や緊急度を即座に判断する必要がある
- 障害対応時に、類似事象の過去履歴や解決策を検索する必要があり、対応開始までに時間がかかる
- 3: 解決策と最も重要なメリットを考える
- 統合型アラート対応ナレッジシステム
- アラート検知から対応までを自動化するAIエージェント
セッション2:ハッカソン(グループワーク)
次は、個人で出したアイデアをチームとしてブラッシュアップします。各メンバーのアイデアを共有し、相互にフィードバックを行いました。 みんな良いアイデアで悩みましたが、エンジニアリングマネージャーのなかむがいろいろ固めてくれていたのでそのアイデアに乗っかることにしました。
セッション3:発表資料作成
最後は発表資料の作成です。今回は課題解決のソリューションについて、プレスリリースを出すという内容でした。 テンプレートが用意されていたので、それを使いながら資料をまとめていきました。限られた時間の中で、自分たちのアイデアを最大限にPRするための資料作成に注力しました。
- ヘッダー:商品/機能/サービスを簡潔にまとめる
- サブヘッダー:主となるカスタマー、どんな利益をもたらすかを1行にまとめる
- デモ:イメージ図・スクリーンショット
- サービス要約:ポイントも記載
- 課題:今ある問題とチャンスを鮮明に書く
- 課題解決:考える体験がいかに問題を解決し、恩恵を得られるかを書く
- サービスの使い方
- ネクストアクション:実際に実現するためになにが必要か
成果発表
いよいよ本番の発表です。 名前順ということもあり、私たちのクラウドチームが一番最初に登壇することになりました。 エンジニアリングマネージャーのなかむがトップバッターとして「自律型アラート検知・診断・修復AIエージェント『AlertPhage』」の発表をバシっと決めてくれました。

同じくアドウェイズから参加していたProdOpsチームも「Story Synk」というプロジェクトで発表しました。

他企業のアイデアを聞いて感じたこと
会場には複数の企業が参加していました。各社の創意工夫に満ちたアイデアを聞くことで、生成AIの可能性の広がりを強く感じました。
- インフラまわりのサポートに関するアイデア
- プロジェクトサポートの観点からのアプローチ
- AIパーソナルコンシェルジュ
- 音声ベースのナレッジ構築サービス
- 誰よりも賢い買い物体験を提供
- ポイ活と商品との出会いを提供するマッチングサービス
- 損をさせない投資プランニング
どの企業も「AIをどう活用すれば顧客に価値を提供できるか」を真摯に考えていました。
懇親会
イベント終了後は懇親会が開催されました。会場にはBedrockで使えるモデルが記載された名札を席配置を行う工夫がされ、モデル紹介も兼ねながら異なる企業の方が自然と交流できるようになっていました。


異なる企業のエンジニアや他ロールの方と交流ができる貴重な時間となりました。
最後に
このイベントを通じて、AI活用に可能性があるということに気づくことができました。 実際にGenUを触りアイデアを深めること、他企業のアイデアを聞くことでAIをこういう観点で使えるという学びにもつながりました。
クラウドチームとしては、このハッカソンで得た知見を活かして、次のステップへ進んでいきたいです!
イベント開催にあたり、対応いただいたAWSの皆様、一緒に参加してくれたクラウドチームのメンバー、そして貴重な時間を過ごさせていただいた参加企業の皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!